14歳の死刑囚が死刑になったことを愚痴ったのをまとめたレポートかと読んでみたらまったく違った。意図的に作者の思想を他人に押し付けるために奥歯に物が挟まったような物言いが多い中途半端な本だった。一番ひどいと思ったのは、ある章では少年法改正で未成年者への刑の厳格化は犯罪抑止力を持たないからこれ以上少年法を厳格化してもしょうがないと言っておきながら、違う章では、年々少年法が改正され厳格化されたために昔に比べて未成年者の犯罪発生率が減ってきているのでこれ以上少年法を厳格化する必要はないと書かれていた。まあ、精神障害者の犯罪は他の犯罪者と別に考えなければならないとか、今の日本の刑務所は犯人を更生出来ていないそもそも今の刑務所のシステムはおかしいなど大筋では犯罪を分かっている人みたいだ。しかしそれならなぜこんな馬鹿みたいな本を書いたのだろうか。まったくもって疑問だ。死刑に何の犯罪抑止力もないと頭から思い込んでいるようだ。しかし、今まで与えられた知識を総合するとわかるだろうに、日本の刑務所に入ってもなんら更生は期待できずに再犯率は高い。特に凶悪な犯罪を少年時代起こした人間は、社会システムもあいまって更生はほぼ不可能にちかい。また日本には終身刑は存在しない。結果、再犯率を減らすために今行える最善策は死刑という名の殺人を行い、犯罪者が二度と犯罪を行えないようにすることしかない。精神障害者も同様である。犯罪の善悪を判断できない人間は、悪いと知った上で人を殺した人間よりヤバイ。何でこんな簡単なことを理解出来ないのかね。まあ子供に各種犯罪の刑罰を教えようとするのは同意だす。小学校でくだらない社会や理科を教えるぐらいなら、刑法を教えて何をするとどんな罰があるのか教える方が社会のためだろう。義務教育期間中に何をしたらどんな罰を受けるかすべての国民に公知する必要があると思う。少なくとも日本ではしてはいけないことは何も無い。ただ、刑法など法律を犯すと罰を与えられるだけだ。罰さえ許容できれば、法律を犯すことを禁止する法律は存在しない。
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