8月20日の日記

2008年8月20日
伊調姉妹の引退表明を受けて反対している人が少なからずいるようだが、自分が相当酷い事を言っていると自覚したほうがいいんじゃないだろうか。伊調馨氏は、まだ若いしあと4年ちゃんとやっていれば8割以上の確率でロンドンでも金メダルが取れるかもしれない。しかし極論、もし次のオリンピック金メダルが100%取れるとしても伊調馨氏に何の利益があるのだろうか。別に金メダルはもう2個とったわけだし、金メダルを複数とっても何もいい事が無い事にやっと気がついたんじゃないだろうか。仮に次のオリンピックに挑戦するとなったら、実績から過大なプレッシャーを多方面からかけられるだろう。しかしそれを乗り越えて金メダルを取ったとしても伊調馨氏はなんら得をしない。マイナー競技をしている人にとって1個金メダルを取ってしまえば、あと4年も練習してメダルを狙う価値なんて無いように思われる。
何が悲しいって、オリンピックだ、金メダルだと騒いでいる割に日本国民は冷徹である。柔道で二連覇した谷本歩実氏なんて、北京に向かう飛行機で移動中に腰の持病を悪化させてしまったらしい。それで決勝までは寝技で戦ったとか言っていた。前回金メダル取った選手なんだから、せめて行きの飛行機ぐらいフルリクライニングできるファーストクラスの席を用意してあげればよかったのにね。まあ日本北京間でそんな飛行機が飛んでいないのかもしれませんが、金さえあればもう少し何とかなったんじゃないのかね。応援して感動したならその協会に募金とかすればいいのにね。
もっと言えば、選手個人の職業もヤバイだろう。物凄ければスポンサーがついて金銭的に余裕をもって練習できるのかもしれないけれど、多くの人は金メダルを取ったってどこかの会社のただの社員だったりする。練習して給料をもらえるだけでもいいと思える人もいるかもしれないけれど、小さい頃から何年も練習漬けの生活を送ってきた結果としては悲しすぎないだろうか。挑戦して失敗したわけじゃない、挑戦して大成功した結果が会社の一社員なんて夢がなさすぎやしないだろうか。どう考えても、中学校の時から練習漬けの生活を送るのなら、男だったらオリンピックでメダルを目指すより野球やサッカーの方が断然いい。
目標としては4年に一度のオリンピックの金メダルはいいかもしれないが、それだけではないだろうか。大学生くらいまではメダルを目指して頑張るのもいいかもしれないが、二十代半ばを過ぎてからは、メダルを目指すリスクに対してリターンが釣りあっていないというかリスクがでか過ぎる。25歳過ぎたらオリンピックなんてあきらめて違う道を目指すのがまともな人間のまともな判断なんじゃないのかね。

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