9月12日の日記

2012年9月12日 日常
前からいつか書こう書こうと思っていたんだけど、そろそろ頃合だろうか。
氷菓というアニメの8~10話ぐらいで密室トリックモノのミステリー回があった。

高校生が文化祭の為に自主制作で密室トリックモノの映画を撮影するんだけど、脚本が途中までしかできてなく困っていたモブを主人公がオチを考えて助けるみたいな話だったと思う。なにぶん見たのが昔なので微妙に違っているかもしれない。

まあ主人公の是清は、アホなので適当な推理で三流ミステリー映画にしてしまったが、たぶんあれは『密室トリック』トリックだったんじゃないだろうか。ミステリーマニアと呼ばれるアホは、密室と聞くとそれがメイントリックだと錯覚してしまう。しかし、氷菓の自主制作映画は密室なんかよりよっぽど不思議な謎が提示されていた。何かといえば、被害者の切り取られた腕である。短時間で生きた人間の左腕を二の腕中間ぐらいの位置で切り落とすなんて、居合いでもやってないと無理だと思う。その上、腕を切断したぐらいでは即死しないはずである。被害者は腕を切られたあとも叫び声も出さずに失血死するまで黙っていた。
外部の犯行でないとするならば、居合いをやっている奴を探せばすぐ犯人はわかる。そもそも腕を切り落とせるぐらいの刃物だったら、簡単には隠せないだろう。

だからなんだといえば、あの映画はもともとミステリーではなく、ミステリー調のドッキリ大作戦系の番組だったんじゃないだろうか。全ての視聴者が、高校生が作った自主制作映画という前提で劇中劇を見ていた。高校生が作ったにしては、切られた腕は良くできていた。だから、多くの人はあれを腕だとミスディレクションしたわけである。血糊なんかも同様である。高校生がつくったにしては良くできているから、それが本物だったという前提で物事をかんがえしまう。しかし実際には、劇中劇の中でも、あれは小道具だったと考えれば謎は何も無くなる。あの劇中劇は、被害者や被害者に最初に近づいて死んでいることをアピールしていた奴なんかが仕掛けたドッキリだったわけである。部屋が薄暗かったのでみんな騙されたのだろう。
理想的な最後は、死んでいるとされている被害者が急に立ち上がって左手には「ドッキリ大成功‼」と書かれたプラカードを持っている。劇中劇に登場していた人たちは普通に驚き安堵する。視聴者は高校生の自主制作映画という前提に騙されたと気がつくわけである。


どこかで書こうと思って忘れていたが、密室のカギをヘアピンで開けるのより、人間の腕を切り落とす方が100倍難しい。

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